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栄養部

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部門の特色

人間の食事には、生命を保つ機能に加え以下の機能があります。
1.食品や料理を楽しみ、嗜好を満足させる
2.各栄養素を確保して健康を維持・増進、あるいは回復させる
3.食事を共有することにより、人間関係を良くする媒体になる

食事療法の第1の目的は、適正な栄養素を補給することですが、そのために食事が持つほかの機能を無視することはできません。むしろ、このような多様な機能を発揮させながら、本来の目的をはたすことが真の食事療法となります。

栄養部の業務は給食管理と栄養管理があります。
給食管理である調理・盛り付け・洗浄等は給食委託会社(株)メフォスに委託しており管理栄養士・栄養士・調理師・調理補助者約50名で1日800食前後の患者食を安全に配膳しています。2020年3月よりベトナムから調理技能実習生の受け入れを行っています。

病院スタッフは管理栄養士10人+パート職員(管理栄養士)2名で給食管理(献立・個別対応・補助食品の検討等)、栄養管理全般を行っています。栄養や食事、食生活に関する専門家として栄養食事療法や栄養管理など関連の学会や研究会に参加や発表を行い研鑽に励むとともに、最新の情報を取り入れ、日常業務に活かしています。

取り組み

栄養部の目標
・治療効果が上がる栄養管理
・エビデンスに基づいた栄養食事指導
・患者さんにとって快適な病院食の提供
・地域医療に対して情報共有

1.栄養管理

  1. 入院時栄養スクリーニングにより栄養状態の問題点を早期抽出
  2. 入院時は栄養管理計画書を作成し患者さんの病状や性別、年齢、嚥下機能にあった食事の提供
  3. 経腸栄養法や静脈栄養法を含めた適切な栄養補給方法を検討し、患者さんの栄養状態の改善への積極的な取り組み
  4. 入院患者さんの食形態や食物アレルギー等の確認を行い、患者さんに適正な栄養量と安全な食事を配膳
  5. 栄養サポートチームをはじめとし、褥瘡、緩和、心不全、嚥下などのチームに参加し、多職種におけるチーム医療において栄養面のサポートを実施
  6. IN BODY(体成分分析装置)で筋肉量や体水分量などを測定
  7. 転院後も継続した栄養管理が必要な場合は「栄養情報提供書」を作成し、転院先に送付し連携を実施(2023年度355件)

2.栄養食事指導(個人・集団)

1)栄養食事指導 個人

 入院中、または外来受診している患者さんご自身やご家族が、ご自宅で食事療法が続けられるように栄養食事指導を実施しています。

  • 糖尿病や腎臓病などの疾病に対する食事療法
  • 食事が摂れない
  • 食事が飲み込みづらい
  • 体重が減少し体力がない
  • 栄養状態に不安がある
  • 何を食べたらよいか不安がある等

 管理栄養士が病状にあった食事、食品の選択や調理上の注意、栄養補助食品、宅配食などについて、食事や食生活に対する総合的な栄養食事指導をさせていただきます。

 栄養食事指導はCOPD・CKD・心不全などの地域連携パス(※1)にも組み込まれています。栄養評価、栄養食事指導を行い、かかりつけ医の先生に結果をお知らせしています。

※1通常の診察は地域の病院、診療所、クリニックで行い、年に1~2回当院にて検査を行う仕組み

2)栄養食事指導 集団

 入院患者さんを対象に、糖尿病教室、心不全教室等を実施しています。

3)栄養食事指導の予約方法について

 入院、外来ともに栄養食事指導は予約制となっております。主治医・担当医にお申し出ください。

4)オンライン栄養指導

 当院は電話での個別栄養指導を行っています。詳細は栄養相談室までお問い合わせください。

栄養食事指導 2023年度実績(2023.4~2024.3)

入院(件) 外来(件) 合計(件)
個人指導 1,207 4,723 5,930
集団指導 186 186

5)腎臓病教室・ハッピーバース

 年に1~2回、外来患者さんを対象とした腎臓病教室(保存期・腎代替療法)を、毎月1回、妊婦対象の教室「ハッピーバース」を実施しています。

3.給食管理

1)病院給食は、医師の指示のもと、病態にあった食事を配膳

2)大量調理施設衛生管理マニュアル(HACCPの概念に基づいた調理工程における管理事項マニュアル)にて作業確認の記録を徹底し、食中毒防止を徹底

3)疾病別のガイドラインに沿った栄養量を設定し、エネルギー、たんぱく質、脂質、塩分等、その病態にあった献立を作成し、マニュアルに沿った調理、配膳を実施

4)言語療法士(Speech-Language-Hearing Therapist:ST)と情報共有し、患者さんの咀嚼・嚥下にあった形態に対応

米飯食

嚥下食(学会分類コード3)

易消化食

嚥下食(学会分類コード2)

食種により調理方法や使用食材を変更し咀嚼・嚥下の状態に適した献立を作成して提供

5)イベント食の配膳(月1~2回)

正月料理

土用の丑の日

七夕

クリスマス

6)食物アレルギーもしくは宗教上の食物禁忌の食材を除去した食事の対応
 入院前、または入院時に食物禁忌についての聞き取りを実施し、代替食の献立で対応します。

7)摂取不良の場合の食事の対応
 必要に応じて、個別に食事内容を調整しています。

8)出産後の食事
 日本人の食事摂取基準に応じた、エネルギー、たんぱく質、ビタミン、ミネラル(鉄、カルシウム等)を調整した産科食を提供し、出産後の食事の知識を記載したメッセージカードをお付けしています。15時のおやつには栄養補助食品を追加して産後の体調回復をサポートします。また、退院前にお祝い膳を提供しています。

産科お祝い膳

栄養補助食品

4.チーム医療

 栄養サポートチーム(NST)をはじめ褥瘡チーム、心不全チーム、嚥下チーム、緩和ケアチーム等、多職種によるチーム医療へ積極的に参加し、栄養面からのサポートを行なっています。

5.栄養だより

 定期的に、イベントメニュー、食事に関する患者さんからの声、栄養に関する知識等についてポスターを作成し、院内に掲示しています。
 食事についての市民公開講座にも参加しています。

6.SNS

当院の栄養部がX(旧:Twitter)をはじめました。仕事内容や栄養部の日常、栄養に関する情報など、幅広く発信します。フォローをお待ちしております。

アカウントはこちら @seibu_eiyoubu

 

 

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