腎臓・高血圧内科「CKD(慢性腎臓病)教育外来」スタートのお知らせ
近年、多職種によるCKD患者さまへの介入が腎機能悪化速度を緩やかにすることが明らかになり、
当科でも2018年より、多職種が関わるCKD教育入院を開始し、成果が得られております。
しかし、入院費用、時間的な制約等の点から、断念せざるを得ない患者様も多く、CKD教育入院に加え、
2024年6月よりCKD教育外来を始めました。
CKD教育外来は、4回(通常外来の間隔で)の外来を通して、血液・尿検査、画像検査、生理検査および、
医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療養士からの指導を行います。患者さんご本人のみならず、
キーパーソンとなる御家族にも一緒に話を聞いていただくことを推奨しています。
目的
- CKDとはどのような病気かを理解する。
- 腎機能を悪化させる原因を知る。
- 食事療法の必要性を理解する。
- 生活習慣の見直しや必要な自己管理を学ぶ。
CKD管理において、最も重要視されるのは、血圧管理であり、ご自宅での血圧測定のご指導を行い、血圧手帳を用いた外来受診を促します。
その他、検査データの正常値の把握、異常値の意味、経時的な変化などを医師および看護師でご指導致します。
食事療法を効果的に進めるためには、減塩が必須で、塩味認知閾値の評価を行った上で、減塩に慣れていただき、
腎機能に応じてカリウム、蛋白制限(高齢者では適量の蛋白質摂取)の必要性をご理解頂きます。
蓄尿検査(24時間蓄尿)による尿蛋白測定や塩分・蛋白摂取量の測定を行い、栄養士からより深く説明いたします。
昨今、複数の病院を受診している患者様が多く、お薬の重複や相互作用、
腎機能に合わせた投与量など綿密に管理する必要があります。
そのような観点から、薬剤師より、お薬手帳を用いたご指導を行います。
さらに、理学療法士が、現時点の身体能力測定および、ウォーキングやレジスタンス運動など、
腎機能維持に繋がる適切な運動(腎臓リハビリテーション)を、具体的に御指導致します。
以下に、CKD教育外来のスケジュールをお示ししますので、ご参照ください。
