患者さんひとりひとりに最適な治療のために、その指針となるコンパニオン診断に取り組んでいます。
病理診断科では、病変が良性か悪性かを鑑別し、どのような種類の細胞から成り立っているかを調べるために、たびたび免疫組織化学染色という検査を行っています。その機会は、手術数と生検数の増加や疾患の細分化などにより、年々増すばかりです。そこで、診断業務のパワーアップと効率化を図るため、2018年より自動免疫染色装置を増設しました。
装置が2台体制になったことで一日にできる検査数が2倍以上に増えたのみならず、使用する高額な抗体試薬を頻度別に仕分けしてロスの軽減に成功しました。また近年、特定のがんに対してピンポイントに効果を発揮する分子標的治療が盛んになっていますが、この治療の適否を判断するコンパニオン診断への対応も可能となりました。診断の要となる免疫組織化学染色がパワーアップしたことで、一部の遺伝子検査や蛍光抗体法などの特殊な検査も並行できるようになっています。
今後もさまざまなニーズに応えるべく検査体制の強化に努めます。