メニュー閉じる
症例紹介
ホーム 症例紹介 小児疾患 停留精巣・移動性精巣
小児外科

停留精巣・移動性精巣

小児停留精巣・移動性精巣に対して、当院では1泊2日-2泊3日入院で手術しています(精巣の状態や年齢などによります)。精巣の位置や状態に合わせて手術方法を選択しています。退院翌日から通園、通学していただけます。

停留精巣とは?

精巣はお母さんのおなかの中にいる段階でおなかから陰のうまで下りてきます(精巣下降)。この精巣下降が途中で止まってしまうのが停留精巣です。精巣の発育には、精巣が体温よりも2℃程低いことが必要とされています。停留精巣では精巣の温度が体温に近くなることで精巣の発育が悪くなってしまいます。停留精巣でも精巣が自然に下りてくることがありますが、2歳頃になっても改善しない場合は手術で精巣を下ろしてあげます。

移動性精巣とは?

移動性精巣は停留精巣と異なり、陰のうに精巣が下りることもありますがいなくなることもある状態です。原因も停留精巣とは異なり、精巣を挙上させる筋の過剰反射や、陰のうと精巣の固定不良だと言われています。自然に良くなることも多いですが、精巣の位置が高いことが多かったりすると停留精巣と同様に精巣の発育が悪くなってしまうことがあるので手術が必要となります。

手術について

精巣を陰のうに下ろして、陰のうに固定する手術を行います。精巣にはおなかから精管と血管がつながっています。精巣を下ろすにはこの精管と血管を包む膜を剥がす必要があります。そのため停留精巣の手術は腹腔鏡だけではできません。ももの付け根あたり(鼠径部)にキズをつけて、精巣が下りるように膜を剥がします。陰のうにもキズをつけて精巣を引き下ろして糸で固定します。移動性精巣の場合はまわりの膜を剥がして精巣を下ろす必要がないことがあるため、陰のうのキズだけで精巣を固定することもあります。

入院について

当院では1泊2日もしくは2泊3日入院で手術をします。手術前日に入院していただきますので入院前に食事制限などはありません。手術日は午前中に手術をし、1泊2日入院の場合は夕方に診察をした後に退院となります。2泊3日入院の場合は手術翌日の朝に診察をした後に退院となります。激しい運動やプールなどは術後初回外来までは控えていただきますが、退院翌日から通園、通学していただけます。吸収される糸で縫うため抜糸や消毒はいりません。

術後外来について

術後1週間を目安に小児外科外来でキズのチェックをします。その後は運動制限などを解除いたします。その後、通常は術後1ヵ月、3ヵ月を目安に外来受診していただいてキズのチェックなどをします。その後は精巣の発育が順調かを確認するため、年1回程度外来受診をしていただいています。

横浜市内の方はもちろんですが、横浜市外や神奈川県外の方もお気軽にご相談ください。

TOP