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脳神経外科

三叉神経痛

三叉神経痛

通常、顔面の下半分に起こりやすく、何らかの誘引(物を食べる、顔を洗うなど)をもとに突発する、耐えがたい痛みが起こります。歯痛と思い歯科医を受診される方もしばしばみられます。内科的治療として、顔面けいれんと同様に抗てんかん薬(商品名テグレトール、一般名カルバマゼピン)が使用されますが、顔面けいれんよりも有効です。ただし、段々と効果が薄れ、その使用量が増加してきます。
明確な原因は明らかではありませんが、顔面けいれんと同じく、神経(この場合は三叉神経という顔面の知覚と咀嚼筋の運動を担当する神経)を圧迫している血管を手術的によけて、圧迫を解除すると80-90%の方は直後から痛みが消失し、薬は不要になります。痛みが残っても、薬の使用量は減少します。なかには圧迫血管が動脈ではなく、静脈のことがあり、また、小さい腫瘍のこともあります。放置しても生命に危険を及ぼす病態ではないので、治療法は患者さまとよく相談して決定する必要があります。

微小血管減圧術

基本的には顔面けいれんの手術と同様です。ただし、開頭部位がやや頭頂部よりになります。また、聴神経の上側をみて三叉神経に到達するので、下位脳神経は 見えません。小脳を軽く引っ張る必要がありますが、この時、錐体静脈という比較的大きな静脈を損傷しないように注意します。三叉神経は橋と呼ばれる脳に出 入りし、この部位を観察することは難しくはありません。むしろ、末梢がみにくいのです。多くの痛みの原因は動脈の圧迫であるため、先に顔面けいれんの手術 で述べた方法で減圧します。圧迫動脈が見当たらない場合には、原因を静脈に求め、三叉神経を全域に渡り観察して、圧迫静脈を減圧するか、切断します。これ による弊害は通常ありません。腫瘍が原因であれば、腫瘍に対する治療を施す必要があります。

手術の危険度

顔面けいれんの手術と同様です。

手術後の経過

多くの患者さま(80-90%)は直後から痛みが消失します。痛みが残る場合にはテグレトールを使用します。現在まで全く効果が無いという患者さまは経験していません。ただし、圧迫が静脈である場合、圧迫動脈が脳底動脈などの大きい血管の場合、テグレトールを必要とすることが多いようです。顔面けいれんの 再発頻度は極めて低いのですが、三叉神経痛の場合、年間数%の再発率が報告されています。当院での過去20年間の経験では、一時的にテグレトールの使用量が増えた方が1名おられますが、ひどい痛みが再発した例はありません。

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