取り扱い症例(症例数・治療成績)
心臓血管センターに入院される患者さんでもっとも多いのは、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患で約60%です。この疾患は冠動脈の血流低下によって心臓の筋肉に酸素や栄養が不足して生じます。冠動脈疾患が疑われたら、心臓の出口付近までカテーテルという細い管を進めて冠動脈の血流状態を診断し、必要な方には小さな風船(バルーン)や筒状の網目(ステント)を使って、高度な狭窄や完全閉塞している冠動脈の血流を改善します。こうした心臓カテーテル検査は年間約500件、冠動脈カテーテル治療は約200~250件です。さらに、重症な冠動脈疾患の方には心臓血管外科によってバイパス治療を行います。 心臓血管外科の手術は冠動脈バイパス術、弁膜症、動脈瘤や末梢血管などの手術を含め年間150~200件です。一方、徐脈性不整脈の患者さんに対する恒久型ペースメーカーが約80件です。2015年度より開始した不整脈患者さんに対するカテーテルアブレーション治療は約100件であり、致死性不整脈に対する植込み型除細動器や重症心不全に対する両心室ペーシング治療にも対応しております。こうした内科治療、外科治療ともに他施設と遜色のない治療実績を収めています。そして、心筋梗塞や心不全の方の心臓リハビリテーションは理学療養士の協力により延べ約7000件実施されております。