小児科医はこどもの総合診療医。研修医のうちにどれだけ幅広い疾患を診るかが鍵!
外来、病棟、NICU。偏りのない環境が良い小児科医を育てる
小児科の取扱う疾患はとにかく幅が広いです。とは言え研修期間は限られていますので、頻度の高い疾患を優先的に且つ幅広く、学ぶべき分野を逃しのないように研修できるよう努めています。特殊性の高い疾患を主に扱う病棟業務中心で研修期間が終わってしまうと、いわゆるcommon disease (日常的に高頻度で遭遇する疾患) を診る機会を逃してしまう恐れがあります。極端な話をすれば、半年間研修をしても水痘を診たことがない…なんて事態にも。どんなに良い病院で研修を終えたとしても、それは良い研修とは言えないし良い小児科医にもなれません。入院と外来の疾患はまるで違います。入院を必要としないお子さんの病気は非常に多いです。本来研修はcommon diseaseの診療を習得した上で専門的な疾患を学ぶべきかと思うので、優先順位をつけて効果的な研修ができるよう心掛けています。
そういった意味でも、西部病院はとてもバランスのとれた環境だと自負しています。救急は二次が中心なので、入院が必要な重篤な疾患もありますが、そこで手一杯な状況になってしまう程ではなく、一般の外来診療も研修することが出来ます。さらに当院では希望が有ればNICUの研修もできるので、小児科の研修施設としては大きなメリットになるのではないでしょうか。僕は新生児専門のドクターではありませんが、新生児科の研修は興味深く、感動的な記憶が残っています。是非、短期間でも研修することをお勧めします。