令和6年度 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 998 285 259 319 540 1015 1223 2578 2180 448
令和6年6月~令和7年5月に退院された患者さんについて、10歳単位で年齢階層別集計を行いました。ほぼ昨年度と同数です。例年どおり70歳以上の高齢者の割合が高く、52.7%と半数以上を占めております。また、周産期センター、こどもセンターを擁していることもあって、0~9歳の患者さんの割合も10.1%となっております。
横浜市の地域中核病院、地域医療支援病院、神奈川県三次救急医療機関、そして大学附属病院として、大学病院ならではの高度な医療と、地域の特性にあった質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんへ提供しております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040100xxxxx00x 喘息-処置2:なし-副病:なし 78 6.80 6.38 0.00% 4.03
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎-処置2:なし 63 6.14 6.98 1.59% 2.83
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上)-手術なし-処置2:なし 61 9.30 6.11 3.28% 0.00
0400801199x0xx 肺炎等(15歳未満または市中肺炎等1歳以上15歳未満)-手術なし-処置2:なし 60 6.97 5.61 0.00% 6.90
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 46 5.59 6.22 0.00% 0.96
「喘息」は、気象変動やアレルゲンへの曝露などを契機に発作を起こす可能性がある疾患です。「インフルエンザ、ウイルス性肺炎」は、インフルエンザウイルス感染により肺炎や全身状態の増悪を認める疾患です。「妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害 2500g以上」は、出生時体重は2500g以上であったものの出生した際の在胎週数が37週未満であった新生児における、呼吸障害,低血糖,体重増加不良などを含みます。「肺炎等(1歳以上15歳未満)」や「急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症」は、RSウイルス,インフルエンザウイルス,パラインフルエンザウイルス,アデノウイルス,肺炎球菌,インフルエンザ桿菌などの感染を契機に発生し、発熱や呼吸障害による入院を要することがある疾患です。
当院小児科は神奈川県の周産期医療の基幹病院として、周産期センター新生児部門を設け、早産、低出産体重児を主に重症の患者さんを中心として診療している為、入院患者の占める割合はこれらの患者さんが多くなっています。また、こどもセンターの小児内科部門は横浜市の中核病院小児科として、ウイルス性疾患・喘息や肺炎の患者さんなど、広範囲に急性期疾患を診療しています。また、上位5位には含まれていませんが、川崎病,てんかんなどの神経疾患,先天性心疾患、内分泌疾患,血友病などの出血疾患、乳児血管腫などにも対応しております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070085xx97xx0x 滑膜炎、腱鞘炎、軟骨などの炎症(上肢以外)-観血的関節固定術等あり-副病:なし 73 20.86 13.17 4.11% 59.26
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折-人工関節置換術等 54 32.39 25.29 57.41% 79.61
070210xx01xxxx 下肢の変形-脛骨近位骨切り術等 37 22.65 20.77 2.70% 63.24
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等 35 26.89 21.38 14.29% 76.51
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等 28 30.64 18.76 14.29% 71.86
股関節・大腿近位の骨折に対しては、最近は高齢者が多い為、糖尿病や心臓疾患に注意しながら、早期に手術を施行し、ベッドからできるだけ早く離床させ、リハビリを開始するように努めております。また、高齢者の増加により、骨粗鬆症による骨折が多く、骨折の治療と共に骨粗鬆症の治療も地域の医療機関と連携を図りながら行っております。半数以上の患者さんが転倒以前に身体機能の低下があり、より良好なADL獲得のため回復期リハビリテーション病院と病病連携をとり、転院を行っています。変形性膝関節症に対しては、人工膝関節置換術を施行しております。変形性足関節症でも、人工関節置換術を行っています。また積極的に骨切り手術を行うことによって関節の温存にも努めております。下肢の変形、骨切り術は外反母趾、強剛母趾といった足趾の変形に対する手術も含まれます。滑膜炎手術は多くは足関節、足趾関節、膝関節に対する関節鏡手術が中心となっております。股関節骨頭壊死、股関節症に対しては人工股関節置換術を行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物-皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等-処置1:なし 45 4.76 3.77 0.00% 57.20
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)-皮膚悪性腫瘍切除術等-処置2:なし 21 8.52 6.92 0.00% 82.86
020230xx97x0xx 眼瞼下垂-眼瞼下垂症手術等あり-処置2:なし 14 5.29 2.74 0.00% 74.57
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。)-四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等あり-処置1:なし 10 4.20 4.65 0.00% 46.90
140210xx97xxxx 先天性耳瘻孔、副耳-先天性耳瘻管摘出術あり 10 3.00 3.24 0.00% 14.10
形成外科では、半数以上が体表面の腫瘍性病変(良悪性含)です。筋肉内や筋肉下などの軟部組織の腫瘍の手術も行っております。その他、眼瞼下垂症、副耳、耳瘻孔、多指症・合指症などの先天異常、熱傷・顔面骨折などの外傷も日常的に診察しております。腫瘍性病変や外傷などの再建で植皮術・皮弁形成術も手掛けております。また他診療科と連携し、生検(リンパ節・筋)や創傷外科手術も行っております。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-その他の手術あり-処置2:なし-副病:なし 62 13.16 9.83 14.52% 79.87
010030xx991xxx 未破裂脳動脈瘤-手術なし-処置1:動脈造影カテーテル法 34 3.41 2.86 0.00% 63.65
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-手術なし-処置2:なし-副病:なし 31 7.48 7.99 12.90% 50.23
010070xx9910xx 脳血管障害-手術なし-処置1: 動脈造影カテーテル法-処置2:なし 23 2.78 3.23 0.00% 72.57
010060xx99x40x 脳梗塞-手術なし-処置2:4エダラボン-副病:なし 20 18.75 16.89 20.00% 70.95
脳神経外科は、地域中核病院・地域医療支援病院として、脳神経外科的疾患に対して、幅広く対応しております。具体的には、脳腫瘍・脳血管障害・頭部外傷、脊椎脊髄疾患などが多いですが、救急では脳卒中や頭部外傷の対応が多くなっています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患-下肢静脈瘤血管内焼灼術等 30 2.00 2.66 0.00% 70.53
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤-ステントグラフト内挿術-処置2:なし 18 14.61 10.18 0.00% 78.56
050161xx9901xx 大動脈解離-手術なし-処置1:なし-処置2:1中心静脈注射 - - 19.87 - -
050163xx9900xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤-手術なし-処置1:なし-処置2:なし - - 7.58 - -
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。)-ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等-処置1:なし-処置2:1中心静脈注射 - - 20.84 - -
下肢静脈瘤は静脈のうっ滞により表面の血管が浮き出て、むくみやだるさ自覚するようになり、重症では皮膚炎や皮膚の潰瘍を来すこともあります。症状がある場合には手術をすることが勧められます。
大動脈瘤は存在する部位により、胸部大動脈瘤(上行、弓部、下行)と腹部大動脈瘤(腸骨動脈瘤も含む)に分けられます。大動脈瘤は破裂すると致死的であるため、破裂前に手術することが重要です。手術方法としては、人工血管置換術やステントグラフト内挿術があり、患者さんの病態や全身状態に応じて手術方法を決定します。
大動脈解離は血管壁が裂けて血流が血管壁内に入り込む病態で、突然に発症し激痛を伴います。上行大動脈に解離が存在する場合には緊急手術が必要になりますが、上行大動脈に解離が無い場合には降圧・安静療法で改善する場合が多いです。
弁膜症は心不全症状や臓器血流障害が起こる可能性があり、重症の場合には弁置換術や弁形成術などの外科治療が行われます。心内操作が必要となるため、人工心肺を使用して心停止下に行います。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満)-ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 52 2.02 2.73 0.00% 4.56
140590xx97xxxx 停留精巣-手術あり 13 2.08 2.96 0.00% 5.38
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患-鼠径ヘルニア手術等 11 3.09 3.53 0.00% 8.00
060150xx03xxxx 虫垂炎-虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 - - 5.32 - -
060170xx02xx0x 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア-ヘルニア手術等-副病:なし - - 6.85 - -
小児外科で最も症例数が多いのは、鼠径ヘルニア手術の患者さんです。1泊2日の入院で鼠径ヘルニアの手術を行っております。腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術(LPEC)を標準術式としておりますが、従来の手術法での対応も可能です。
また、停留精巣や生殖器疾患などにも対応しております。急性虫垂炎(いわゆる盲腸)もお子さんに多い外科疾患です。腹腔鏡下での虫垂切除を標準術式としております。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍-子宮附属器腫瘍摘出術等 24 6.21 5.97 0.00% 42.13
12002xxx02xxxx 子宮頸・体部の悪性腫瘍-子宮頸部(腟部)切除術等 24 3.00 2.92 0.00% 38.79
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍-子宮全摘術等 11 11.00 9.20 0.00% 45.18
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満)-手術なし - - 19.47 - -
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍-腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 - - 5.88 - -
産科領域では、地域周産期センターとして、年間約350件の分娩を取り扱い、緊急帝王切開術にも対応しております。ハイリスク分娩や異常出血においては、救命救急センターや放射線科医師(Interventional Radiology)と連携して診療にあたっています。母体搬送受入のほか、セミオープンシステムにより他施設での健診をうけている妊婦さんへの分娩も受け入れております。また、臨床遺伝専門医が出生前検査についてのカウンセリングや遺伝学的検査に対応しています。
婦人科疾患領域では、日本産科婦人科内視鏡の技術認定施設として、婦人科手術においては腹腔鏡や子宮鏡等の鏡視下手術を中心とした低侵襲手術に努めています。さらに、ロボット支援下手術(センハンス・デジタルラパロスコピー・システム)を導入し、患者さんへこれまで以上に「安全で、質の高い医療提供」を目指しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患-手術あり-片眼 447 2.79 2.49 0.00% 77.35
020160xx97xxx0 網膜剥離-手術あり-片眼 72 6.03 7.53 0.00% 56.03
020240xx97xxx0 硝子体疾患-手術あり-片眼 50 4.04 4.83 0.00% 69.94
020200xx9710xx 黄斑、後極変性-手術あり-水晶体再建術等-処置2:なし 40 4.90 5.47 0.00% 71.55
020200xx9700xx 黄斑、後極変性-手術あり-処置1:なし-処置2:なし 24 5.33 5.58 0.00% 69.33
白内障・水晶体疾患を中心に対応しております。また、網膜疾患に対しては、手術的治療を要し、白内障と比較して、術後に安静や厳重な経過観察を要する為、入院期間が比較的長くなる傾向にあります。網膜剥離など緊急を要する手術や糖尿病性増殖性網膜症などの重症例の手術にも対応しております。それら以外では、黄斑上膜、硝子体出血などをはじめとする網膜・硝子体疾患も対応しております。ほとんどの疾患で平均在院日数が全国平均と比較して、短い傾向にあります。
耳鼻咽喉・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 38 8.24 7.35 0.00% 22.29
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 38 6.08 5.84 0.00% 53.58
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫-鼓室形成手術等 27 7.70 6.06 0.00% 42.44
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍-手術あり 22 8.00 6.68 0.00% 60.41
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎-手術なし 13 6.62 5.63 0.00% 39.38
耳鼻咽喉・頭頸部外科では、主として良性疾患の手術を行っています。慢性・習慣性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術を行い、重症の急性炎症の代表疾患である急性扁桃炎、急性喉頭蓋炎、扁桃周囲膿瘍につきまして、手術適応とはなりませんが全身管理目的で多数入院がありました。また、手術目的の入院としては、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻・副鼻腔手術や鼻中隔弯曲症に対する内視鏡下鼻中隔手術、肥厚性鼻炎に対する内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型、耳下腺・顎下腺・甲状腺の良性腫瘍に対する手術、慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術も多く実施しました。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x20x 脳梗塞-手術なし-脳血管疾患等リハ等-副病:なし 61 17.80 16.94 9.84% 71.75
010060xx99x40x 脳梗塞-手術なし-エダラボン-副病:なし 58 18.52 16.89 17.24% 76.02
010160xx99x00x パーキンソン病-手術なし-処置2:なし-副病:なし 43 18.72 17.95 4.65% 76.05
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー-ガンマグロブリン-副病:なし 40 8.95 15.45 5.00% 57.20
010230xx99x00x てんかん-手術なし-処置2:なし-副病:なし 28 5.86 6.89 7.14% 58.36
当院の脳梗塞診療では、急性期は脳卒中専門医が初期対応し、脳神経外科と連携したうえでt-PA静注療法・機械的血栓回収療法(カテーテル治療)を含め迅速に治療を行います。また当院はパーキンソン病、免疫介在性・炎症性ニューロパチーといった神経難病の方を多く診療しており、就労している方については両立支援外来にて就労支援も行っています。神経難病に併発しやすい誤嚥性肺炎に関しても適切な治療を行っています。てんかんについては急性期病院として発作時の受け入れや、質の高い脳波検査を施行しながらの慢性期の薬剤調整を行っています。当院の診療では、神経難病のご家族からのお話も積極的に伺い、ご本人の状態だけではなく、それぞれのご家庭の状況にも配慮した治療を行います。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症-処置1:なし 15 10.80 12.98 0.00% 72.20
050180xx99xxxx 静脈・リンパ管疾患-手術なし - - 14.41 - -
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.33 - -
080110xxxxx0xx 水疱症-処置2:なし - - 28.94 - -
080090xxxxxxxx 紅斑症 - - 9.93 - -
1位の膿皮症は、蜂窩織炎や丹毒などといった皮膚感染症で、外来治療では不十分な重症患者さんを入院治療しています。主な治療は抗生剤の点滴と安静で1週間から2週間の入院を要します。
2位の静脈・リンパ管疾患は、下肢の静脈やリンパ管の循環障害によって生じるもので、潰瘍や感染を伴い重症化した場合、外来治療では不十分な重症患者さんを入院治療しています。主な治療は安静・下肢挙上、創部の洗浄や外用療法で入院期間は2週間から1か月くらいです。
3位の水疱症は、水疱生類天疱瘡、尋常生天疱瘡など全身に水疱ができる自己免疫性の疾患で、外来治療では不十分な重症患者さんを入院治療しています。主な治療はステロイド薬の内服・概要で、特に重症な場合は血漿交換を行います。1週間から4週間程度の入院を要します。
4位の褥瘡潰瘍は、褥瘡(床ずれ)や皮膚潰瘍など皮膚欠損を起こす疾患で、外来治療では不十分な重症患者さんを入院治療しています。創部の洗浄や壊死組織の切除、抗潰瘍剤外用・創傷被覆材などで加療します。入院期間は2週間から1ヶ月くらいです。
5位の紅斑症は、感染や薬剤、自己免疫などを背景にして生じる疾患で、外来治療では不十分な重症患者さんを入院治療しています。主な治療は安静・原因薬剤の中止、ステロイド外用や内服です。入院期間は1週間から2週間程度です。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍-手術なし-前立腺針生検法 その他のもの等 166 2.99 2.45 0.00% 73.83
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患-経尿道的尿路結石除去術-副病:なし 45 4.29 5.16 0.00% 65.16
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-電解質溶液利用等-処置2:なし 31 8.48 6.81 0.00% 79.65
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患-その他の手術あり-副病:なし 28 4.79 7.30 0.00% 68.93
110420xx02xxxx 水腎症等-経尿道的尿管ステント留置術等 27 3.85 4.07 0.00% 67.04
PSA検診の普及により、前立腺生検の件数が例年150件以上となっております。尿路結石に対しては主にレーザーを使用する経尿道的結石砕石術を施行し、膀胱腫瘍に対しては経尿道的膀胱腫瘍切除術を施行しております。その他、水腎症に対するステント留置や悪性腫瘍に対する腹腔鏡手術を積極的に施行しております。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-経気管肺生検法等-処置2:なし 37 3.08 3.03 2.70% 74.81
040110xxxx00xx 間質性肺炎-処置1:なし-処置2:なし 30 21.77 18.68 10.00% 78.67
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)-手術なし-処置2:なし 28 22.79 16.40 10.71% 84.89
040120xx99000x 慢性閉塞性肺疾患-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 27 16.22 12.95 0.00% 73.70
040100xxxxx00x 喘息-処置2:なし-副病:なし 23 9.39 6.38 0.00% 52.30
肺悪性腫瘍に対して、診断目的に気管支鏡を用いて経気管肺生検法を行っています。気胸などの合併症があり、2日程度の検査入院で行っています。間質性肺炎は様々な原因で発症します。まずはその発症原因を究明する必要があります。その後、タイプ別に分類し、それぞれのタイプに適した治療が必要となります。経過中に感染を併発したり線維化が進行したり、呼吸不全を呈した症例はすべて入院加療を行っております。
高齢者が肺炎になると重症度が高くなりやすく、入院加療で抗菌薬治療を行っております。また、慢性閉塞性肺疾患や気管支喘息が感染などによって増悪すると、気管支拡張薬、抗菌薬治療やステロイドホルモンの投与、さらには酸素療法が必要になることがあり、入院加療で対応しております。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈-経皮的カテーテル心筋焼灼術-処置2:なし 185 4.51 4.47 0.00% 65.79
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-経皮的冠動脈ステント留置術等-処置1:なし-処置2:なし 133 3.53 4.18 0.00% 71.49
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし-心臓カテーテル法による諸検査等-処置2:なし 93 2.93 3.07 0.00% 69.53
050210xx97000x 徐脈性不整脈-手術あり-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 80 10.43 9.59 0.00% 80.43
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患-四肢の血管拡張術・血栓除去術等-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 68 3.99 5.15 0.00% 75.18
循環器疾患は多岐にわたり、患者さんのお困りの症状や病態も様々です。当院の循環器内科では、ほぼ全ての循環器疾患を網羅し、検査・治療が行える設備を携えております。具体的には、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患、不整脈、心不全、弁膜症、心筋症などの心臓病全般、並びに下肢閉塞性動脈硬化症、大動脈解離や肺塞栓症などの血管疾患などが対象となります。必要に応じて、当院の心臓血管外科と連携を取り、患者さんそれぞれの病態に応じた治療を行っております。循環器疾患の管理を通して、近隣のクリニックの先生方とも連携を取りながら、患者さんのQuality of Life (生活の質)の向上を目指した診療を行ってまいります。
急性心筋梗塞をはじめとする、緊急処置を必要とする患者さんは24時間体制で対応しており、心不全や心筋梗塞に対しての心臓リハビリテーションや運動療法も積極的に行っております。心不全患者さんを対象とした心不全教室を定期的に開催し、医師のみでなく多職種での心不全管理を目指しております。2015年から開始した不整脈に対してのカテーテル治療(カテーテルアブレーション)もこれまでで通算1500例以上を実施し、植え込み型除細動器(ICD)、心不全に対してのペースメーカー治療である両心室ペーシング(CRT)植え込み、さらにはリードレスペースメーカーも対応可能となっており、不整脈や心不全でお困りの患者さんに対して、より良い治療が提供できる環境となっております。下肢閉塞性動脈硬化症に対してのカテーテル治療(EVT)も行っております。
尚、当施設は日本循環器学会認定循環器専門医研修施設、日本不整脈心電学会認定不整脈専門医研修施設、ICD/CRT植え込み認定施設、日本心血管インターベンション治療学会専門医研修施設認定として認定を受けております。
腎臓・高血圧内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回等-処置2:なし 75 2.91 3.82 0.00% 71.01
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:なし-処置2:なし 59 6.98 11.35 0.00% 64.64
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの等-処置2:なし-副病:なし 29 7.00 7.38 0.00% 67.21
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-経皮的腎生検法 29 4.93 6.01 0.00% 51.07
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全-手術なし-処置1:なし-人工腎臓 25 14.92 13.75 0.00% 71.00
糖尿病や高血圧を基礎疾患とした慢性腎臓病の方が多く、治療により尿蛋白を抑制できないと腎機能は徐々に進行していきます。慢性腎臓病の原因精査にて腎生検を積極的に行っています。末期腎不全で透析になられる方は増加しています。透析導入が必要で血液透析を導入する際には、動脈と静脈を繋いで静脈の血管に動脈の血液を流す為のシャント造設術を行います。その他、少ない人数ではありますが腹膜透析で導入される症例も年々増加しています。シャントが完成してから人工透析を導入するのが一般的ですが、準備が間に合わずダブルルーメンカテーテルを用いた緊急透析で導入する場合もあります。当院は全国平均と比較して非常に少ない在院日数であり、手術後の合併症が少なくスムーズに退院出来ています。
代謝・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-インスリン製剤(注射薬に限る) 161 13.99 13.77 0.00% 66.25
100180xx99000x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 37 5.41 5.35 0.00% 54.59
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡-処置2:なし-副病:なし 28 13.89 13.07 3.57% 61.68
10006xxxxxx1xx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)-インスリン製剤(注射薬に限る) 24 13.54 12.60 0.00% 57.46
100180xx991xxx 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍-手術なし-副腎静脈サンプリング 21 3.10 3.88 0.00% 53.57
日本糖尿病学会・日本内分泌学会認定教育施設であり、糖尿病、高脂血症、肥満と内分泌疾患を中心に診療しております。糖尿病、代謝疾患については血糖、脂質の正常化にとどまらず、各専門分野の専門医、看護師、薬剤師、栄養士等と緊密な連携を図り治療効果の持続、関連合併症の早期発見、早期治療に努めております。また連続血糖測定器(CGM)による血糖日内変動評価、インスリン持続皮下注入療法(CSII)も実施し、最新の診療を提供致します。糖尿病教室は入院患者さんが対象となります。内分泌疾患では豊富な診療経験を生かして、二次性高血圧、症候性肥満の早期発見、悪性腫瘍(副腎癌、褐色細胞腫、神経内分泌癌)の精査、加療に精力的に取り組んでいます。現在、各種副腎疾患に関する厚生労働省研究班班員、内分泌学会臨床重要課題検討委員会委員を務め、先端の医療情報提供とそれを反映した診療の実施を心がけております。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 176 3.34 2.57 0.00% 69.95
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎-内視鏡的胆道ステント留置術等-処置2:なし-副病:なし 79 9.23 8.88 1.27% 75.76
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍-内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術等 39 7.97 7.45 0.00% 73.28
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患-手術なし 19 6.05 7.60 0.00% 74.89
060035xx03xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 18 7.22 6.39 0.00% 70.83
消化器内科で多い疾患は、1)大腸ポリープ、2)総胆管結石等に伴う胆管炎、3)胃の早期悪性腫瘍、4)大腸憩室出血、5)大腸早期悪性腫瘍 となります。
1・5)については次のように治療を行っており、大腸の良性腫瘍性病変(ポリープ)に対する治療は通常、内視鏡でポリープのある粘膜の下に液を注入し、スネア(輪状になった電気メス)を用いてポリープを切除する内視鏡的粘膜剥離術(EMR)を行います。EMRは原則的に入院で行っていますが、リスクが低いと想定される場合には、外来でも行っています。また、結腸直腸の早期悪性腫瘍には、高周波ナイフで周囲の粘膜を切開したのち、粘膜の下の層を剝離して切除する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)も行っています。
3)胃についても、早期がんを中心に大腸と同様の技術を駆使した内視鏡治療を展開しています。
2)総胆管結石、胆のう結石、胆道狭窄などの胆道疾患では、内視鏡を用いて胆道の出口を切開し、結石を除去する治療や、閉塞部位にステントという器具を入れる事によって解除するステント留置術等のERCP関連手術を行っています。胃切除後の症例は内視鏡治療が難しいことが多いですが、治療用シングルバルーン内視鏡などを用いて積極的に行っています。
4)大腸憩室出血に対しては症例に応じ、保存的加療、内視鏡的止血術、IVRによる血管塞栓術などの治療法を選択して加療を行っています。
消化器・一般外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)-鼠径ヘルニア手術等 104 4.89 4.54 0.00% 72.69
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-結腸切除術等-処置1:なし-処置2:なし 50 16.98 14.81 2.00% 74.02
060335xx0200xx 胆嚢炎等-腹腔鏡下胆嚢摘出術等-処置1:なし-処置2:なし 46 7.70 7.05 0.00% 62.37
060150xx03xxxx 虫垂炎-虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 36 7.19 5.32 0.00% 50.94
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞-手術なし-処置1:なし-処置2:なし-副病:なし 35 10.31 9.08 2.86% 72.20
「患者さんの目線にたった安心で安全で確かな医療技術の提供」を基本理念としており、各種ガイドラインに沿い患者さん個々に対して最新で最良な治療を行っています。大腸がんなどの消化器の悪性疾患、および胆石・胆嚢炎や鼠径ヘルニア、虫垂炎などの良性疾患に対しては、低侵襲な腹腔鏡下手術を第一選択として行っています。医科大学病院として高度で最新の医療を提供するだけでなく、地域中核病院として地域医療のニーズに応える治療を提供しており、悪性疾患に対する手術のみならず緊急手術も行っています。また、手術を必要とする可能性のある癒着性腸閉塞などの消化器疾患に対しても専門的な治療を提供しています。
リウマチ・膠原病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xxxxx00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患-処置2:なし-副病:なし 57 14.90 14.93 8.77% 64.33
070470xx99x0xx 関節リウマチ-手術なし-処置2:なし 22 19.82 15.00 4.55% 71.73
070560xxxxx1xx 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患-中心静脈注射 17 14.65 40.82 0.00% 71.88
040110xxxx00xx 間質性肺炎-処置1:なし-処置2:なし 12 18.83 18.68 8.33% 69.42
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)-手術なし-処置2:なし - - 16.40 - -
リウマチ・膠原病内科は、主に全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患を診療しております。特に、関節リウマチを始めとした膠原病と血管炎症候群の患者さんが多くを占めております。これらの疾患の初発時や再燃時には、原則入院による治療をおこなっております。多発性筋炎/皮膚筋炎、全身性エリテマトーデス、混合性結合識病、強皮症、顕微鏡的多発血管炎の患者さんが主な対象となります。関節リウマチの治療は通常外来で治療しますが、活動性が高い症例、感染症(肺炎、尿路感染症、COVID-19など)や間質性肺炎、血管炎など合併症をきたした重症例は必要に応じて入院による治療をしております。
総合診療内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒)-処置2:なし-副病:なし 54 3.43 3.58 11.11% 38.04
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上)-中心静脈注射等 26 25.27 30.90 11.54% 80.65
180010x0xxx3xx 敗血症(1歳以上)-人工呼吸 15 21.60 30.29 13.33% 73.00
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし - - 20.78 - -
161060xx99x0xx アナフィラキシー等-手術なし-処置2:なし - - 2.63 - -
薬物中毒:多くは自傷で、市販薬を含む医薬品の過剰服用する際に誤って服用してしまう例も認めます。中には気管挿管・人工呼吸、血液浄化などを要する重症例や精神的に不安定で転院を要する例もありますが、殆どは不整脈や呼吸抑制などの副作用の出現がないことを監視する目的での短期入院で、神経精神科診察後に帰宅となります。
敗血症:決して少なくない疾患ですが、何らかの基礎疾患を有する例は救急救命センターで診療しても、科としては各診療科入院となります。多くは肺炎もしくは尿路感染ですが、時に蜂窩織炎や脊椎周囲炎などが原因となっていることもあります。敗血症からショック(血圧低下)、多臓器不全、出血や梗塞を呈することも多く、また長期の抗生剤加療を要することから転院となる率も高くなっています。
誤嚥性肺炎:敗血症と同様に決して少なくない疾患ですが、何らかの基礎疾患を有する例は救急救命センターで診療しても、科としては各診療科入院となります。しかし、いわゆる老衰にて誤嚥性肺炎となった例は総合診療内科での入院となっています。基本的に嚥下能力の低下がありリハビリテーションなどを必要とするため、転院となる率が高くなっています。
アナフィラキシー:アレルギーのある食物や薬物の摂取、蜂などに刺された、などアレルギー物質の侵入によりじんま疹に加えて頭痛や呼吸困難、腹痛、嘔吐・下痢など多彩な症状が出現します。血圧低下や不整脈、気道狭窄、意識障害などを認める場合は重症で生命に関わる状態であるため迅速な治療を要します。薬剤が奏効すれば早期に自宅退院出来ることも少なくありません。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 47 - - - - - 1 8
大腸癌 40 35 45 22 - 23 1 8
乳癌 - 11 - - - - 1 8
肺癌 - - 14 57 14 24 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【胃がん】
Stage I(早期胃がん)は転移がないと想定されるもので、腫瘍が粘膜にとどまる場合、リンパ節転移がないと判断される場合には内視鏡治療が選択されます。消化器内科では早期胃がんに対する内視鏡治療を積極的に行っています。病変の深達度、大きさ、がん組織のタイプ、潰瘍の有無などの性状によって、リンパ節などへの転移が少ないことが想定される場合、内視鏡による治療適応があると判断されます。内視鏡治療の種類には、内視鏡的粘膜切除(EMR:Endoscopic Mucosal Resection)や内視鏡的粘膜下層切除(ESD:Endoscopic Submucosal Dissection)などがあります。腫瘍が大きい場合やリンパ節転移のリスクがある場合には外科的な治療が選択されます。
Stage II, III(局所進行胃がん)では、手術を中心に治療を行いますが、術前・術後に再発リスクを軽減させるため、化学療法(補助療法)を組み合わせることが多くあります。
Stage IV(進行胃がん・転移性胃がん)は遠隔臓器への転移が認められる進行がんで、主に薬物療法や緩和ケアが選択されます。
治療の選択肢は、全身状態を含めた患者さんの個別の状況に基づいて決定されますのでご相談ください。

【大腸がん】
Stage IからIIIまでの大腸がんに対する外科治療は、全例腹腔鏡下手術を第一選択としており非常に高い治療成績を誇っています。特に、直腸がん症例が多いのも当院の特徴で、根治性を損なうことのない肛門温存を治療選択の基本としており、可能な限り永久的な人工肛門を回避しています。また、High risk Stage IIやStage IIIに対する術後の補助化学療法や、Stage IV(切除不能高度進行がん)や再発がんに対しての化学療法も行っており、近隣医療機関と提携しての放射線治療も可能となっています。高齢の患者さんに対する大腸がんの外科治療も安全に行っており、併存疾患のある状態においても他診療科のバックアップの下で高度な治療を提供しています。

【乳がん】
令和6年に治療を行った乳がん症例数は、初発乳がんでStageⅠ10例未満、StageⅡ 11例、StageⅢ・StageⅣは共に10例未満、再発も10例未満でした。
StageⅠ~Ⅲに対しては手術療法、放射線療法(当院では他院へ依頼)、薬物療法を行い、根治を目指します。
再発部位が手術局所やリンパ節にがんがとどまる場合には、再度の切除手術を行い根治を目指しています。
StageⅣや骨・肺・肝などへの遠隔転移を伴う再発症例には薬物療法を中心に治療を行います。その際の薬剤選択は乳がんの種類(サブタイプ)に応じて、ホルモン剤、抗がん剤、分子標的薬、抗体薬物複合体、免疫チェックポイント阻害剤の中からエビデンスに基づき選択します。最新の治療が注目を集めていますが、年齢、基礎疾患、社会背景などによっては治療により生活機能が損なわれてしまう場合もあるので、患者さんのライフスタイルや死生観などを含め、充分なヒアリングとディスカッションを行い、個別に治療計画を立て、ご家族や介護者の方々と協調しながら治療を進めてまいります。 

【肺がん】
初発の肺がんに関しては、まず確定診断後、各々の臨床病期に応じた治療を行っております。臨床病期によっては手術や放射線治療の方針となり、必要に応じて聖マリアンナ医科大学病院や神奈川県立がんセンターと緊密な連携を取り、最良の治療を提示しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 13 12.15 44.85
中等症 116 20.47 78.18
重症 17 23.00 83.00
超重症 - - -
不明 - - -
A-DROPスコアは肺炎の重症度を知るために簡便で有用な指標です。特に、高齢者の重症肺炎に対しては適切な対応が可能になります。また、高齢者は治癒までの入院日数も長くなりがちなため、肺炎の治療を行うだけでなく、基礎疾患に対する治療、運動療法や摂食・嚥下機能の改善のためのリハビリテーション、更に生活指導などが必要となることもあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 173 22.72 75.64 17.47%
その他 56 18.21 71.13 4.37%
当院では、脳神経内科医・脳神経外科医が脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)に24時間365日対応しています。急性期脳梗塞の診断と治療を担う中核病院として、慢性期までのトータルケアに配慮しながら多職種によるチーム医療を実践しています。超急性期脳梗塞に対しては、脳卒中専門医が病態を的確に判断したうえで、アルテプラーゼ(t-PA)静注療法や機械的血栓回収療法を施行しております。脳卒中による後遺症を患った方には、病診連携を通し早期に回復期リハビリテーション病院などへの転院支援を行います。また復職支援が必要な方には、治療と仕事の両立支援外来が介入し、就労継続を支援します。我々は、急性期から慢性期までの脳卒中トータルケアを行うことを目指しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) etc. 72 2.35 27.60 16.67% 74.54
K0782 観血的関節固定術(足) 56 2.88 25.57 7.14% 66.27
K0461 骨折観血的手術(大腿) etc. 55 5.33 16.40 34.55% 70.95
K0462 骨折観血的手術(前腕) etc. 45 2.91 7.42 8.89% 60.36
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術(下腿) etc. 38 1.00 2.26 0.00% 51.47
変形性膝関節症、変形性股関節症に対して人工関節置換術を行っています。平均術後滞在日数は27日間でした。多くは自宅退院ですが、高齢者が中心となるため16%が回復期リハビリテーションへ転院となっています。変形性足関節症や、足趾関節に対しては観血的関節固定術を行っています。平均年齢は人工関節置換術を受けられる患者さんよりもやや若年となっております。外傷治療として四肢骨折に対する観血的手術を行っています。若年から超高齢者までひろく行っていますが、やはり骨粗鬆症をともなった高齢者が多い傾向にあり、特に大腿骨近位部骨折術後の患者は高年齢の方が多く、回復期リハビリテーション病院への転院を行うことで、短期間で自宅退院されるよりも、より高い機能で自宅へ戻ることが期待されるため、34%の転院の大部分をしめています。骨折手術を行った方のほとんどは骨折部の内固定材(異物)を抜去する手術を行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 20 0.85 6.60 0.00% 82.45
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6㎝以上、12㎝未満) 18 1.00 2.56 0.00% 52.83
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 13 0.92 3.39 0.00% 43.54
K0053 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4㎝以上) 13 0.92 2.46 0.00% 62.23
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) 11 0.73 2.09 0.00% 49.09
入院手術については、半数以上が体表面の腫瘍性病変(良悪性含)です。その他、熱傷・顔面骨骨折などの外傷や、副耳、多指(趾)症・合指(趾)症などの先天異常、眼瞼下垂症の手術も日常的に行っております。集計対象ではありませんが、外来手術は年間500例以上行っており、腫瘍性病変に対する手術(主として良性疾患、一部に悪性疾患含)を多く行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 68 1.25 13.88 16.18% 80.12
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 16 0.13 51.94 43.75% 73.94
K164-5 内視鏡下脳内血腫除去術 16 2.13 31.94 50.00% 65.50
K1781 脳血管内手術(1箇所) 15 4.00 23.07 20.00% 69.00
K178-4 経皮的脳血栓回収術 15 0.20 26.53 33.33% 79.13
脳神経外科はすべての脳神経外科的疾患に対応し手術療法を提供しております。当院は救命救急センターを併設しており、重症頭部外傷・多発外傷の患者さんも24時間・365日対応し加療を行っております。慢性硬膜下血腫は高齢者に多い、頭部外傷後の疾患です。本地域は、比較的高齢者人口の増加がみられるため、慢性硬膜下血腫が多いものと思われます。脳卒中の治療に関しては、開頭術および血管内治療、どちちらも豊富な経験を有しており低侵襲な手術を提供しております。最近は内視鏡や血管内カテーテルを使用した術式が多くなっています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 17 0.00 1.00 0.00% 71.47
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 14 2.79 10.79 0.00% 78.29
K5607 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(その他)) 13 3.92 23.15 15.38% 75.38
K617-6 下肢静脈瘤血管内塞栓術 10 0.00 1.00 0.00% 69.40
K5551 弁置換術(1弁) - - - - -
下肢静脈瘤は静脈のうっ滞により表面の血管が浮き出て、むくみやだるさ自覚するようになり、重症では皮膚炎や皮膚の潰瘍を来すこともあります。症状がある場合には手術をすることが勧められます。
大動脈瘤は存在する部位により、胸部大動脈瘤(上行、弓部、下行)と腹部大動脈瘤(腸骨動脈瘤も含む)に分けられます。大動脈瘤は破裂すると致死的であるため、破裂前に手術することが重要です。手術方法としては、人工血管置換術やステントグラフト内挿術があり、患者さんの病態や全身状態に応じて手術方法を決定します。
大動脈解離は血管壁が裂けて血流が血管壁内に入り込む病態で、突然に発症し激痛を伴います。上行大動脈に解離が存在する場合には緊急手術が必要になりますが、上行大動脈に解離が無い場合には降圧・安静療法で改善する場合が多いです。
弁膜症は心不全症状や臓器血流障害が起こる可能性があり、重症の場合には弁置換術や弁形成術などの外科治療が行われます。心内操作が必要となるため、人工心肺を使用して心停止下に行います。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 59 1.00 0.02 0.00% 4.56
K836 停留精巣固定術 12 1.00 0.08 0.00% 5.08
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 10 1.70 9.10 0.00% 27.80
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) - - - - -
K6333 臍ヘルニア手術 - - - - -
小児外科で最も多い手術は、鼠径ヘルニアの患者さんです。クラスに1-2人はいるとても多い病気です。
当院では、腹腔鏡手術を導入し、小さな傷で手術ができるため1泊2日の短期間の入院になります。
2番目は停留精巣です。生後3-6ヶ月までは自然に精巣が降りてくる場合があり、1歳では100人に1人程度の発生です。原則2歳までに手術を行います。下腹部を2cm程度切開し、陰嚢の中に精巣をむかえいれて糸で固定します。
3番目は胃瘻(ろう)造設です。胃瘻とは、経口栄養摂取が困難な患者さんへ、腹部にあけた小さな穴からチューブを通して直接胃へ栄養を注入する医療措置です。施設からの胃瘻造設目的による紹介入院にも対応しています。
4番目は虫垂炎です。これは学年に1人くらいいる比較的多い病気です。ヘルニア同様に腹腔鏡で手術を行っています。へそ部分のみで手術を行うので、ほとんど傷は残りません。所見にもよりますが、5-7日の入院です。
5番目は臍ヘルニアです。これも新生児の10人に1人発生するとても多い病気です。まず圧迫療法を行いますが、2歳を過ぎても治癒しない場合は手術を行います。手術はヘルニア嚢と呼ばれる袋を切り、形を整えて縫合します。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 32 1.50 3.56 0.00% 41.59
K867 子宮頸部(腟部)切除術 24 1.00 1.00 0.00% 38.79
K877 子宮全摘術 12 0.83 10.50 0.00% 45.25
K872-31 子宮内膜ポリープ切除術(電解質溶液利用のもの) etc. - - - - -
K9122 異所性妊娠手術(腹腔鏡) - - - - -
日本産科婦人科内視鏡の技術認定施設として、子宮や附属器切除をはじめとした婦人科疾患においては腹腔鏡や子宮鏡等の鏡視下手術を中心とした低侵襲手術を行っています。子宮頸部異形成に対する腟式手術として、当院ではレーザー照射や、モノポーラー電気メス、イオンレーザーメスなどのデバイスを用いて円錐切除術を行っています。さらに、ロボット支援下手術(センハンス・デジタルラパロスコピー・システム)を導入し、患者さんへこれまで以上に「より安全で、質の高い医療提供」を目指しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 459 0.78 1.00 0.00% 77.56
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 129 0.96 3.81 0.00% 63.55
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 42 0.93 2.31 0.00% 68.38
K284 硝子体置換術 24 0.83 1.42 0.00% 61.63
K275 網膜復位術 - - - - -
白内障手術は患者さんの都合に合わせて、入院日を手術前日や手術当日など細かく対応していますので、平均術前日数は1日未満となっています。硝子体手術では「網膜付着組織を含む」、硝子体茎顕微鏡下離断術(その他)、シリコーンオイルを抜去する硝子体置換術の順に多い傾向でした。その他、網膜復位術が昨年度よりも増加傾向にあります。
耳鼻咽喉・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 45 1.00 7.22 0.00% 26.04
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 41 1.15 3.81 0.00% 56.54
K3192 鼓室形成手術(耳小骨再建術) 21 1.00 5.71 0.00% 49.95
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 14 1.00 6.57 0.00% 59.93
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ) 11 1.00 7.00 0.00% 59.09
口蓋扁桃摘出術について、慢性扁桃炎や睡眠時無呼吸症候群の患者さんに行います。口蓋扁桃を全摘出し、感染源や気道狭窄を改善させます。術後出血の可能性もあるので注意深く観察しています。
副鼻腔内視鏡手術(ESS)について、内視鏡で副鼻腔自然口を拡大し、病的粘膜やポリープを除去をします。慢性副鼻腔炎や好酸球性副鼻腔炎の患者さんに対し行います。
鼓室形成術について、鼓膜穿孔や耳小骨連鎖障害を修復し、耳漏停止や聴力改善を目的に手術することが多いです。自家組織や人工材料を用いて鼓膜・耳小骨を再建しています。
耳下腺腫瘍手術について、耳下腺腫瘍を切除する手術です。耳下腺内を走行する顔面神経を温存しつつ腫瘍を摘出することが非常に重要です。
甲状腺腫瘍手術について、甲状腺良性腫瘍に対し、病巣の切除を行う手術です。近傍を走行する反回神経の温存が重要なものになっています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 66 0.83 4.49 1.52% 69.09
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 58 1.03 6.14 0.00% 77.66
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 47 1.09 2.32 0.00% 65.57
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 21 2.00 9.00 4.76% 72.33
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 18 1.06 10.28 0.00% 72.44
泌尿器科は傷の目立たない単孔式の腹腔鏡手術や、腎盂尿管移行部狭窄症に対する腹腔鏡下腎盂形成術を積極的に施行しています。
最多は尿管結石に対する経尿道的尿管ステント留置術となっています。第2位は膀胱癌に対する経尿道的内視鏡膀胱腫瘍切除術、第3位は尿管結石砕石術です。
第4位は腎癌や尿管がんに対する腹腔鏡下腎摘出術です。第5位は前立腺癌に対する腹腔鏡下前立腺全摘除術です。
2022年8月より前立腺肥大症に対する前立腺吊り上げ術を開始しました。10~15分程度の比較的短時間で施術可能で、ご高齢の方や合併症の多い患者さんへも対応可能です。また、腎癌に対する腹腔鏡下腫瘍切除術も施行しています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 167 1.26 2.22 0.00% 66.60
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 121 1.97 5.03 1.65% 71.56
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 119 2.00 3.56 0.84% 75.52
K5461 経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞) 35 0.00 17.40 8.57% 72.57
K597-2 ペースメーカー交換術 32 1.00 8.44 0.00% 82.81
西部病院循環器内科では、ほぼ全ての循環器疾患を網羅し、検査・治療が行える設備を携えております。急性心筋梗塞をはじめとする、緊急処置を必要とする患者さんに対しては24時間体制で対応させていただいております。心不全や心筋梗塞に対しての心臓リハビリテーションや運動療法も積極的に行っております。また、心不全教室を定期的に開催し、多職種での心不全管理を目指しております。カテーテルアブレーションも開始となり、不整脈専門医研修施設認定を受けております。植え込み型除細動器(ICD)、心不全に対してのペースメーカー治療である両心室ペーシング(CRT)植え込みにも対応可能です。
また、下肢動脈の閉塞、狭窄に対しては、バルーンやステントといった細い管を使って血管を広げる末梢血管治療(EVT)を行っております。
腎臓・高血圧内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 62 0.39 1.76 0.00% 71.16
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 33 4.76 2.00 0.00% 65.58
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施) 15 0.60 1.00 0.00% 73.33
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) - - - - -
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
透析を行う際には、1分間に200mlの血流を必要とします。そのために、透析導入時に動脈と静脈を直接繋いだり、人工血管を用いて繋いで、静脈の血管に動脈の血液を流す手術を行っています。心機能の悪い患者さんにシャントを作成すると、心臓に戻る血液が増加して、心不全になりやすいので、心機能の悪い方においては、動脈と静脈を繋ぐのでは無く、動脈を表面に持ち上げる手術を行います。既に導入された患者さんのシャント不全に対しては、狭いシャント血管をバルーンで膨らませたり、シャントに詰まった血栓を除いたりする手術(経皮的シャント拡張術・血栓除去術)も行っています。経皮的シャント拡張術・血栓除去術で改善しない場合は、内シャントを再造設する事もあります。自宅で行う腹膜透析の症例も増えていて、腹腔にカテーテルをいれる手術を行っています。また、既往症や入院中に発症した併存症に対しては、他の診療科へ処置を依頼し、処置後の管理を一緒に行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 151 1.05 1.10 0.00% 70.64
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 62 2.61 7.13 1.61% 73.08
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 39 1.21 5.77 0.00% 73.28
K654 内視鏡的消化管止血術 35 1.49 10.20 0.00% 72.97
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 33 0.97 2.12 0.00% 66.67
消化器内科で最も多い手術は、胃、十二指腸、大腸などのポリープに対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)です。これは、内視鏡でポリープのある粘膜の下に液を注入し、スネア(輪状になった電気メス)を用いてポリープを切除します。EMRで一括切除が難しいと判断され、特に早期がんが疑われるものについては、高周波ナイフで周囲の粘膜を切開したのち、粘膜の下の層を剝離して切除する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行っています。
また、胆道疾患に対する内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による手術も積極的に行っています。具体的には、内視鏡を用いて胆道の出口を切開し、結石を除去する治療や、閉塞をステントを入れる事によって解除するステント留置術等の手術を行っています。
加えて、消化管からの出血に対して、内視鏡にて出血源を特定可能な場合には、内視鏡による止血処置を行っています。
消化器外・一般外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 74 1.47 5.62 0.00% 63.85
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 60 1.33 2.58 0.00% 70.03
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 55 4.38 11.95 1.82% 73.53
K6335 鼠径ヘルニア手術 43 1.44 2.23 0.00% 76.19
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 36 0.69 5.50 0.00% 50.94
消化器疾患に対して、各種ガイドラインに沿い患者さん個々に対して最新で最適な治療を行っています。胃がんや大腸がんなどの悪性疾患ならびに胆石・胆嚢炎や鼠径ヘルニア,虫垂炎などの良性疾患に対しては、低侵襲な腹腔鏡下手術を第一選択として行っています。鼠径ヘルニアに対しては、高齢者や合併疾患を伴ない全身麻酔が困難な症例などにおいて、腰椎麻酔下による鼠径法での安全で確かな手術を提供しています。予定手術、緊急手術を問わず、安心で安全な外科治療を提供しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 90 0.91%
異なる 45 0.46%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 25 0.25%
異なる - -
敗血症や真菌症、播種性血管内凝固症候群、手術・処置等の合併症など多くの医療資源投入を必要とする疾患またはDPC/PDPS制度上病名選択に留意すべきとされている疾患の集計です。
入院契機の同一/異なるとは入院時にその疾患が原因で入院したものを「同一」、別の疾患で入院後に疾患が発症したものを「異なる」としています。
 
敗血症とは感染症が主な原因となり、全身的な炎症性反応や臓器障害などを引き起こしている状態をいい、播種性血管内凝固症候群は血管内に血栓がばらまかれ出血状態や臓器障害を呈する状態です。
手術・処置等の合併症の内訳は術後の感染症、血種、薬物性アナフィラキシー等です。これらの医原性疾患は臨床上0(ゼロ)にはできないものの、手術や処置などを行う際に合併症を起こさないよう細心の注意を払って施行しています。起こりうる合併症については、事前に患者さんへ可能な限り説明し、同意をいただくよう努めています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
963 857 88.99%
肺血栓塞栓症は、大きく急性と慢性に分類されます。周術期においては、急性発症に対する予防が重要です。エコノミークラス症候群という病名は見聞きしたことがあるかもしれません。足の静脈にできた血栓(血液の塊)が肺にとんでしまい、程度によっては命にかかわる病気です。
「低リスク」・「中リスク」・「高リスク」・「最高リスク」と4つに分類され、それぞれのリスクに応じた予防法が実施されます。中リスク以上では弾性ストッキングや間欠的空気圧迫法を用いることになっており、高リスク群以上では薬剤による予防が追加されます。当院においては、ガイドラインに準じて、積極的に肺血栓塞栓症の予防に努めております。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
3,306 2,056 62.19%
当院では感染症を疑う患者さんに対して、積極的な血液培養検査を実施しています。近年は成人の血液培養2セット実施率が90%超で推移しています。(上記データは小児科を含む)
血液培養検査は、感染症の原因を特定し、適切な抗菌薬を選ぶために必要な検査です。1セットの検査だけでは誤って陽性と判断される偽陽性のリスクがあるため、2セット以上の血液培養を行うことが診療ガイドラインで推奨されています。これにより、誤診を防ぎ、過剰な治療を避けることができます。特に重症感染症の場合、原因微生物が血液中に存在する可能性が高いため、広域抗菌薬を使用する前に血液培養を行うことが望ましいとされています。
2セット以上の血液培養が実施される割合は、診療がガイドラインに従って適切に行われているかを評価するための重要な指標です。ただし、小児科では、体格や感染症重症度によって血液培養検査を1セットのみとすることがあります。
2024年7月~9月に、血液培養で用いるボトルの供給制限が起こりました。この事態による臨床現場への影響を最小限とするために、血液培養ボトルの運用を一時的に変更しました。その影響により、一定期間の血液培養2セット実施率の低下が発生しました。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
710 666 93.80%
広域スペクトル抗菌薬とは、幅広い病原性細菌に効果を持つ抗菌薬を指します。当院における令和6年度の広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率は93.80%と、例年と同水準の実施率でした。
近年、抗菌薬に対する耐性を持つ細菌が増え、治療が難しい症例が増加しています。こうした状況を防ぐためには、広域スペクトル抗菌薬の使用前に、原因となる細菌を正確に特定するための細菌培養検査を行うことが重要です。この検査により、最適な抗菌薬を選択し、感染症の効果的な治療につなげることができます。
不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や拡散を助長するため、医療機関では抗菌薬の適正な使用が求められています。そのためには、正確な微生物学的診断が重要であり、抗菌薬使用前に適切な検体を採取し、培養検査を行うことが不可欠です。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
112,575 238 2.11‰
転倒・転落発生率=(転倒・転落発生件数÷延入院患者数)×1000(‰)
※転倒・転落発生件数は、インシデントレポートが提出された入院中、外来受診中の転倒・転落件数になります。
 
令和6年度の転棟・転落発生率は2.11‰で平均値より下回っています。今後も事例集計、分析を継続し転倒・転落予防に努めていきます。(参考値:2024年度 医療の質可視化プロジェクト計測結果)

当院で入院・外来診療を受けられている患者さんが、転倒・転落された件数を示す指標です。
転棟・転落の指標としては、転倒・転落によって患者さんに傷害が発生した率と、傷害に至らなかった転倒・転落の発生率との両者を指標とする事に意味があります。転倒・転落による傷害発生事例の件数は少なくても、それより多く発生している傷害に至らなかった事例件数も併せて収集、分析することで、より転倒・転落発生要因を特定しやすくなります。こうした事例分析から導かれた予防策を実施して転倒・転落発生リスクを分析し、具体的な予防策の取り組みを実施していきます。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
112,575 30 0.27‰
転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
=転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生件数÷延べ入院患者数(‰)

令和6年度の転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率は0.27‰で平均値より下回っています。有害事象に至らないよう具体的な予防策の取り組みを継続していきます。(参考値:2024年度 医療の質可視化プロジェクト計測結果)

医療安全管理室では毎月の転倒・転落発生事例を分析しています。入院中は環境の変化や病気の影響、運動機能低下によって思いがけない転倒・転落が発生します。転倒・転落は完全に防止する事は困難ですが当院では、転倒・転落リスクを把握して可能な限り転倒・転落予防に取り組んでおります。また有害事象に至らないような取り組みとして、衝撃緩衝用マットの使用、頭部保護のホームリボンを導入しました。さらに安全を高めるためには、患者さん・ご家族のご理解とご協力が欠かせません。家庭での生活の様子について是非情報提供をお願いいたします。

【参考  レベル分類と障害の内容】
 レベル5:死亡(原疾患の自然経過によるものを除く)
 レベル4:永続的な障害や後遺症が残った
 レベル3b:濃厚な処置や治療を要した(バイタルサインの高度変化、人工呼吸器の装着、手術、入院日数の延長、骨折など)
 レベル3a:簡単な処置や治療を要した(消毒、湿布、皮膚の縫合、鎮痛剤の投与など)
 レベル2:処置や治療は行わなかった(患者観察の強化、バイタルサイ ンの軽度変化、安全確認のための検査などの必要性は生じた)
 レベル1:患者への実害はなかった(何らかの影響を与えた可能性は否定できない)
 レベル0:エラーや医薬品・医療用具の不具合が見られたが、患者には実施されなかった
 その他:医療行為以外によるもの(個人情報紛失・オーダラベル張り間違いなど)
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1,963 1,959 99.80%
安心・安全な手術を受けていただくために、術後の合併症予防が大切です。特に手術部位感染症は、術後合併症の中でも重要な課題の一つです。手術執刀開始前の1時間以内に予防的抗菌薬を投与することで、手術部位感染症の発生を予防することができます。特に身体的負担が大きい全身麻酔手術においては、非常に重要な対策となります。手術部位感染症が発生すると、入院期間が延び、医療費が増加するだけでなく、手術そのものに対する満足度や生活の質にも大きな影響を及ぼします。
令和6年度における当院の実施率は99.80%と高い水準を維持しています。当院は救命救急センターを有する三次救急医療機関として、定時手術だけでなく緊急手術も数多く実施しています。そのような状況においても、確実に予防的抗菌薬を実施してまいります。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
107,053 80 0.075%
令和6年度の当院における褥瘡発生率は0.075%でした。この数値は、褥瘡が新たに発生した入院患者数を全退院患者数で割って算出した、医療の質の指標の一つです。
褥瘡は「床ずれ」とも呼ばれ、長期間の同一体位や皮膚への圧迫により、血行が悪化し、皮膚組織が壊死してしまう状態です。特に、自力で体位変換が難しい方や栄養状態が不良な方などに発生しやすい疾患です。 
当院では褥瘡の発生予防と早期発見に努めており、この低い発生率はその取り組みの成果を示しています。入院時には褥瘡発生リスクを評価し、リスクの高い患者さんには個別の予防計画を立ています。また、週に1回、医師、看護師、栄養士、理学療法士などが連携し、「褥瘡ラウンド」を行っています。体圧分散マットレスの使用、体位変換、スキンケア、栄養管理といった多職種での連携を図ることで、褥瘡予防に取り組んでいます。「褥瘡リンク会」では、褥瘡予防に関する継続的な研修を通じて、知識と技術の向上に努め、スタッフ教育を行っています。今後も、褥瘡発生を未然に防ぎ、患者さんが安全で快適な入院生活を送れるよう、これらの取り組みを継続・強化してまいります。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
5,636 4,809 85.33%
栄養アセスメントは、入院時に全患者に対して看護師が実施した栄養スクリーニングをもとに、管理栄養士が基本入院翌日に実施しておりますが、休診日は管理栄養士が不在のため、実施しておりません。
診療のある土曜日は、以前は栄養アセスメントを実施しておりませんでしたが、昨年11月より、土曜日の65歳以上の患者の栄養アセスメントの実施を開始しました。今後は、入院早期の栄養アセスメント実施率の上昇に向けて、課題の抽出および必要に応じて他職種との業務調整を検討していきます。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
112,575 10,463 9.29%
当院では、患者さんの尊厳を尊重し、職員一人一人が拘束による弊害を理解し、やむを得ない場合を除き、基本的に身体拘束はしない方針としております。また、身体拘束最小化チームを設置し、職員研修やケアの見直しを継続的に行っております。患者さんが安心して療養できる環境づくりに努めてまいります。
更新履歴
令和7年9月27日
令和6年度病院情報を公表しました。