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症例紹介
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泌尿器科

副腎腫瘍

高血圧、糖尿病、肥満でお困りではありませんか?

これらの病気が手術で治るとしたらどうでしょう。
原発性アルドステロン症という病気を聞いたことはありますか?

高血圧というと血圧を下げるために何種類も薬を飲んだり、またずっと飲み続けないといけないと多くの人が思われています。確かにその必要がある患者様もいらっしゃいます。しかし、中には手術で高血圧が改善し、内服薬を中止することが可能な方もいます。

また、クッシング症候群や褐色細胞腫という病気を聞いたことがありますか?
いずれも副腎と言われる臓器の病気で、これが原因で高血圧や肥満、糖尿病を起こすことがあります。
ここでは泌尿器科で扱う副腎の代表的な三つの病気について説明します。

副腎とは

副腎は後腹膜という部分にある臓器で、体の背中側にあります。
大きさは1cm程度でCTでは線のようにうっすらと見えるだけです。
そこに腫瘍ができると大きくなり、CTなどの画像検査で確認できるようになります。
副腎は生命の維持に重要なホルモンを産生する臓器です。副腎は皮質と髄質の2層構造で、副腎皮質からは体内での糖の蓄積と利用を制御する糖質コルチコイド、無機イオンなどの電解質バランスを調節する鉱質コルチコイド、そして生殖機能に関与する性ホルモン、特にアンドロゲンが産生されます。
一方、副腎髄質からは、カテコールアミンホルモンであるエピネフリン(アドレナリン)、ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)が分泌され、体のストレス反応などの調節を行っています。

副腎腫瘍の手術

副腎腫瘍の手術は原則腹腔鏡(おなかにカメラを挿入して行う)で行います。開腹手術に比べて術後の痛みが軽く、回復が早いです。手術の翌日から、歩行可能です。通常術後1週間程度で退院が可能です。

副腎腫瘍の種類

(1) 原発性アルドステロン症

症状

高血圧の約10パーセントの患者にこの病気がみつかります。
特に、内科で高血圧に対して薬を何種類ももらっている患者様(薬剤抵抗性の高血圧の方)は、この病気について調べてもらいましょう!
その他、この病気に特徴的である低K血症に伴う症状でみつかる場合もあります。

副腎偶発腫瘍(健診等の画像検査で偶然みつかる腫瘍)の約3%にこの病気がみつかります。
この病気を手術せずに放置しておくと、心肥大、脳卒中が高頻度に認められることがわかっています。

診断

高血圧の患者様、特に複数の降圧薬を服用されている方は、採血で本疾患に特徴的な所見であるアルドステロン高値、カリウム低値がないかを確認します。

原発性アルドステロン症が疑われたら、CTで副腎に腫瘍がないかを確認し、機能的確認検査を行います。当院では、最新の細かく撮影できるマルチスライスCTにより診断精度が向上してきています。それでも、診断がつかない場合は足の付け根からカテーテルを挿入し副腎近くの静脈の採血(副腎静脈サンプリング)を行うことによりCTで検出できない微小腺腫も発見可能です。
治療後、血圧は術後数週間から数年かけて改善し、降圧薬を中止、あるいは減量が可能です。
罹病期間が長い方は既に動脈硬化等がおこっている可能性があります。また本態性高血圧を合併している方では高血圧が残存するため、長期間の経過観察必要となります。

(2) 褐色細胞腫

症状

発作性高血圧、治療抵抗性高血圧、家族性の褐色細胞腫、高血圧+糖尿病、麻酔や外科手術や血管造影中の血圧上昇などが当てはまる方は、この病気が疑われます。
動悸、不安感、顔面の蒼白、頭痛などの症状が多く認められます。
放置すると、心筋症、高血圧性脳症、脳血管疾患による突然死、心不全などを起こしたりします。

診断

尿中、および血中カテコールアミン濃度を調べます。
CT、MRI、PET-CT、131I-MIBGなどの画像検査を行います。

MIBGシンチ
病変部に集積を認める


造影CT(←副腎腫瘍)

治療

手術前には十分な降圧剤(アルファブロッカー)の内服と輸液が必要なため手術1週間程度前から入院する必要があります.
高血圧は術後すぐに下がります。手術で糖尿病も改善します。

(3) クッシング症候群

症状

慢性的なコルチゾールの過剰状態が持続するため、様々な病態を引き起こします。

診断

血液中の副腎ホルモンやホルモンの日内変動を調べます。様々なホルモンを投与して行う負荷試験なども行います。CTで副腎の腫瘍を確認します。

治療

術後高血圧や糖尿病は改善します。
体型や肥満も改善します。
術後ホルモン補充が必要になるため、しばらくステロイドの内服が必要です。

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